2012年07月13日

『らせん』上映会

 7月6日(金)「らせん」の根来監督を迎え、あビルームを開きました。あいにくの雨にも関わらず、AKAMEメンバー合わせ14名が熱いトークを繰り広げ久々の活気溢れた上映会となりました。
 作品は、性被害に遭った女性たちのインタヴュー中心に進んでいきます。会社で受けた理不尽なセクハラによってそれまであった何気ない日常生活が歪んでいく様子を語る女性、実名で、顔もだし、インターンで入った会社で受けたセクハラによって期待と希望に満ち溢れた将来を奪われてしまった若き女性が会社と戦う様子、幼少期に実父から受けた性暴力を受けた女性の苦悩と心の回復過程、そして撮影をし、自らも性被害のサバイバーである根来さんの心境の変化も表現されます。
 
 
 上映後、質問や意見、感想などが飛び交いました。
 今回、印象に残ったのは、被害者はこういう思いをし、こういう姿であるというあるべき被害者像を覆す場面が多々あったこと、そして作品を通して伝える根来監督の思いでした。
 実父から性暴力を受けた女性は、「加害者の再分化」ということばで自身の心の回復を語ります。それは女性が「実父をすきだった」ということばに端的に表れます。この辺りに誤解がないようにしたいのは、もちろん彼女の実父に対する怒りや憎しみというのは被害に遭った人でなくては持ち得ないほどの爆発するような感情があるのは確かです。ただ、それだけではない、複雑な感情があったということを認めるということで、心の回復の一つになったといいます。
 監督は今回、登場人物にかなり寄り添って作り、ある部分で登場人物と共犯関係であり、悪意をもってやっていると言い切ります。ただ、そういうことを引き起こさせた、それ自体に問題があるのだと語ります。

 
 
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 トークの中では東日本大震災の話や、原発再稼動の話も出てきました。こうした時代に、監督はある人の言葉を借りて、日本社会はマイノリティが持っている知恵を広げていく力が足りていないといい、この作品が広がることで加害者、またその予備軍となるような人、そして閉塞した空気や社会を押し返していく力になり、その力が家庭や職場に広がることを望んでいるといいます。

 この意見に大きくうなずき、私自身、日ごろからどこに行くのか方向性が見えないこの社会に嫌気を さしていました。監督の熱い思いを作品から感じ、参加者のお話を聞くことで、SNSなどを利用しながら、小さな声をもっともっと広げ、どんよりした空気を押し返し、揺り動かし、変化の大波を引き起こす可能性が一昔前よりも大きいのだなと知恵と勇気と力をもらったそんな上映会でした。
最後に「らせん」のタイトルですが、こころの回復をイメージしたものだそうです。
社会の変化も「らせん」のようにある視点からでは見えにくいかもしれません。ただ、視点を変えて、小さくても確実によりよい方向へと変革させていこうじゃないかと前に向かわせてくれるあびルームでした。
根来監督と参加してくださった皆様に感謝です。
また是非次回のあビルームもお越し下さいね。
ありがとうござい ました。

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posted by wrapiy at 17:51| 大阪 ☁| Comment(0) | TrackBack(0) | AKAMEからの上映会などのお知らせ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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