2013年08月30日

「空色の故郷」トークイベント

8月24日(土)シネ・ヌーヴォで開催されたトークイベントに行って来ました。「空色の故郷」を初めて大きめの画面で鑑賞し、また沢山の方々に観て頂けているということでとても嬉しくなりました。
「2line」のチミン監督と「空色の故郷」のソヨン監督とのトークイベントは約30分ほどで、チミン監督は今回の作品製作の経緯、ソヨン監督は民族主義として語られることの多い題材を普遍的なテーマとして変化していく過程を話していました。

チミン監督は、最初「結婚はしないといけないの?」という結婚制度への疑問から作品作りが始まったといいます。非婚を考えているシングル女性の集まりでのインタビュ−をする中、監督自身がずっと恐れていた妊娠に気づき、そのためインタビュ−が途切れてしまうのです。でも妊娠したからといって仕事を諦めたくない、そうだ!妊娠を仕事にしようと、セルフドキュメンタリーという形で自分を撮影し始めこの作品へと繋がります。妊娠、出産、子どもの手術など通して、制度というよりも自分がどう生きるのか…に考えが変化していったと話していました。
30代、未婚、結婚に焦りのない私には特に色々と考えさせられる作品で、この作品を囲んで関心のある女性と議論してみたいそんな気分にさせられました。

ソヨン監督は、新聞で掲載されていた画家シン・スンナム画伯の連載を読んで受けた衝撃が「空色の故郷」製作のきっかけになり、一緒に考え、感じる方法として視覚・聴覚を駆使した映像を選びます。この作品の入り口と出口は違う、というソヨン監督。民族主義で語られがちな題材であり、監督も最初は同じ韓国人として取材をしていたのですが、その中で変化がおきます。「私の故郷は宇宙だ」というシン画伯。様々な民族と苦労を乗り越える彼の世界観・価値観を反映しないといけないという強い思いが取材前のソヨン監督の意識を変化させていったようです。戦争する側、される側、双方に被害を与えてしまう戦争。この作品には反戦ということも意識されているようです。5年の歳月をかけ製作された作品は、特定の人の特定の思いを訴えるのではなく、普遍的な問いを民族・国境を越えた題材として人々に現代のファシズムを問題定義するものとなったのです。

またソヨン監督は2000年以降、韓国のインディーズ作品製作に政府の支援が受けられるようになって大きく変化したといいます。それまで劇映画に関わる女性というとヘアメイク、スクリプターなどでそれ以外はほぼ男性。女性の監督というと本当に数えるほどだったといいます。男性の現場で働くことが多く、結婚や出産を期にほとんどが辞めていく。それが今では多くの女性監督が育ってきていることに喜びを感じているようでした。
そうした時代背景を知ると10年も前に「空色の故郷」を製作したソヨン監督の情熱、そしてその苦労は感服させられます。5年の年月を経てできた作品が韓国では4日間しか上映されなかったことを聞くとどうしようもない気持ちにさせられます。「世界に投げかけるメッセージがなければ作れない」彼女が言うとその言葉に日頃「何か作品を作るぞ…」と独り言のようにつぶやく自分自身が恥ずかしくもなりましたが、同時にこれだけ自由に物が言え、行動を起こせるのだからその思いをやはり形にしなくては、そんな思いにさせられました。女性の声を代弁するような数多くの作品が日本でも生み出せるよう、アカメで何ができるのか考え行動に繋げていきたいと思います。

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posted by wrapiy at 18:59| 大阪 ☁| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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